プロフィール
コンビ名:金属バット
個人名:小林圭輔・友保隼平
所属事務所:吉本興業
コンビ名:ラランド
個人名:サーヤ・ニシダ
所属事務所:フリー
「大阪でもネタが見たい!vol.8〜ラランド編〜」レポ
2月20日(木)にLoft PlusOne Westで開催された 「大阪でもネタが見たい!vol.8〜ラランド編〜」
金属バットとラランドという注目度の高い漫才師によるツーマンライブ。チケットは1分でソールドアウトし、立ち見が出るほどの満員御礼となった。
なんとかチケットを購入した私はライブに参加したものの、過激なトークの連発でレポートを書こうにも書けないという非常事態。
【速報】と銘打って記事を投稿したもののライブの内容を全て割愛してしまったため、ただのタイムキーパーさんみたいなレポになってしまった。まさかの6行。
なので今回は改めてネタの部分だけのレポを書いていくと同時に、トークの内容には一切触れずにその場で感じた金属バットとラランドの凄さを書いておく。
披露ネタ
ラランド(1本目)「リスニングテスト」
2人ともが賢いからこそできるネタ。
サーヤがリスニングテストの感じを再現するのだが、複数の人物を演じ分けれる高い演技力が見事だった。英語の発音も綺麗で一般人でも分かるレベルの英語で進行させていく。
ニシダの通訳もコンパクトで非常に見やすくなっていて、ボケのところだけ訳さずにツッコむのも「ここはお客さんもわかるだろう」というネタ作り担当のさーやが自分たちのネタを客観視する能力に長けている証拠だろう。
伏線も張られていて、テンポのいい漫才。題材や難易度は難しいにもかかわらず、軽々とこなしているのには、恐ろしさすら感じた。
金属バット「おじいちゃん」
金属バットは1本だけ。ネタ時間的には体感10分ぐらい。無茶苦茶な設定の出来事を淡々と話す小林に対し鋭くツッコミを入れていく友保。ボケのストーリー自体は同じことを繰り返しているだけなのだが、次第にボケのワードチョイスやツッコミの言い回しが変化していく。それによって同じことの繰り返しなのにいくらでも見ていられる。これが金属バットの真骨頂だと思った。
オチも「漫才」という概念から少し外した奇想天外な終わり方で、音響をそう使ってもいいんだと感心してしまった。
ラランド(2本目)「オーシャンズ11」
1本目のネタとは違いフリの長い漫才。その分1個目のボケでの爆発力が凄かった。ニシダがツッコむ時に普段はマイクからほとんど動かないのに、オーバーに後ろに下がったりしてボケの爆発力を高めている。どこでそんな技術覚えたんだ?ニシダ以外の5人ぐらいの登場人物を全て演じ分けるさーやの演技力にはもう感服した。
ネタの幅の広さや漫才の技術、どれを取ってもレベルが高すぎる。
トーク
先ほども言ったように、このライブのトーク部分は過激な内容すぎて何も話せないが2組のトークを見ていて思ったことがある。
金属バットの【仕掛ける漫才】と【受け身のトーク】
金属バットといえばやはり【攻撃性の強い漫才】が持ち味だ。ライブでは”触れるもの皆傷つける”の【ギザギザハートの子守唄スタイル】でありとあらゆる話題をいじっていく。それ故に多方面で炎上してしまうことも多いが、その尖った漫才が熱狂的なファンを生む。
しかし、トークになると金属バットは攻撃スタイルを変えてくる。
具体的にどういうことかと言うと、例えばchelmicoとの動画で見ていこう。
どの質問に対しても何一つ真面目に答えていない。0点のインタビュー。番組の第一回でキャスティングの甘さが露骨に出てしまっている。
やはり、金属バットはミステリアスな部分も多く質問される方が圧倒的に多い。テレビやラジオ、雑誌などでインタビューを受ける。しかし、どの質問に対してもボケで返すのだ。
Rachel「結成のきっかけは?」
友保「うちのオカンが小林を買ってきたから」
Rachel「初めて作ったネタは?」
小林「芝浜」
さらに自分たちのスタイルを逆手に取ったボケも上手い。
Rachel「ネタ作りのこだわりは?」
友保「子どもの笑顔が見たいから」
とても子どもには見せられないし、そもそも理解できない漫才をしているからこそボケとして成立している。「大阪でもネタが見たい!vol.8〜ラランド編〜」でもラランドの質問をゴシップ系以外は全てボケで返していた。
自分たちからは決して仕掛けないが、相手の力を利用して自分たちの攻撃へと変換していく合気道のような【受け身のトーク】が金属バットの面白さを支える大きな柱なのだ。
エピソードの宝庫”ラランド”
一方、ラランドはアマチュアながら、と言っていいのかは分からないがエピソードトークの数も質も段違いだった。
理由としては『〇〇ならでは』というのが大きいのかもしれない。
アマチュアならでは、会社員ならでは、大学生ならでは、男女コンビならでは…
圧倒的に引き出しの数が多い。プロの芸人では体験できないような新鮮な出来事をプロ顔負けの話術で展開していくため面白さが倍増する。
その上2人ともトークが抜群に上手い。
その強みが一番出るのがラジオで、現在ネットラジオアプリ『GERA』にて自身の冠番組『ラランドの声溜め』が配信されている。
リスナーからのメールやニュースに対するイジりも程よい毒で返し、互いのエピソードトークもずっと聴いていられる安心感がある。
GERAでは人気と実力が認められ個人のソロラジオを持つぐらいまで成長している。
無料で芸人を支援!!ラジオアプリ『GERA放送局』は革命的なコンテンツ・おすすめ番組5選
このライブではサーヤの戦略家の一面やニシダの意外な経歴など、ラランドの深い部分にまで触れることができて非常に楽しめた。
『アメトーーク!』『ネタパレ』…アマチュア芸人”ラランド”がメディアに呼ばれ続ける理由【考察】
意外な組み合わせ=化学反応
金属バットとラランド、という意外な組み合わせのライブだったが、対極的な2組のトークはとても面白かった。
始めはよそよそしい感じだったが、次第に打ち解けていき互いのいい部分が存分に出ていたライブだった。(もちろん悪い部分も存分に)
M-1グランプリで注目を集めた2組
今年はぜひ決勝の舞台でお目にかかりたいものだ。
(文:つちへん)
コメント
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