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東京03の『小芝居』はコントの完成形!!これを観ないとコントは語れない

考察記事

プロフィール

グループ名:東京03

個人名:
飯塚悟志
角田晃広
豊本明長

結成:2003年

所属事務所:プロダクション人力舎

conte of king

初めて東京03の単独ライブを観に行った時に、放心状態にさせられるほど感激したコントがある。

小芝居

東京03 – 「小芝居」 / 『第19回東京03単独公演「自己泥酔」』より [English subtitles/中文字幕]

東京03の第19回公演「自己泥酔」にて披露されたコントだ。

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このコントはあらすじにすると

会社の上司である豊美(豊本)と結婚する角田が、前々から付き合っていたことを知っている飯塚に何も知らなかったテイの芝居を頼む。

と短くまとまるのだが、これを12分のコントに膨らませ笑いどころをふんだんに盛り込んでいる。

東京03の全てが詰まっていると言っても過言ではない。

なぜ「小芝居」が凄いのか?

この「小芝居」は決して他の芸人にはマネできない。

それは東京03が持つ【脚本能力】と【演技力】があってこそできるコントだからだ。

東京03のYouTubeチャンネルに再度公開されたタイミングで「小芝居」の魅力について語っておく。

脚本能力

「小芝居」はネタ時間が12分となっているが、この12分は5つに分けることができる。

  • フリの4分
  • 小芝居の4分
  • ツッコミの1分
  • 振り返りの2分
  • 逆転の1分

「小芝居」の構成がいかによくできているのか、順に紹介していく。

①フリの4分

コントではフリがとても重要になってくる。

テレビサイズではギュッとフリの部分が短くなることもあるが、単独ライブともなるとネタ尺を気にせずにできるためフリを丁寧に時間をかけることができる。
だからと言って、フリが長すぎるのも客が飽きてしまうためあまりよくない。

この「小芝居」でのフリの4分は長すぎず短すぎず完璧な時間だ。

それに加え、この4分間を一切無駄にしていない。


まず始めは豊本を出さず、会社の同僚である角田と飯塚のツーショットにしている。

この段階でこの2人の関係性をはっきりさせ、どういう状況かをなるべく少ない説明で観客に理解させている。

次に角田が「豊美」と呼ぶ場面。自然に笑いを取りつつ次のシーンで回収される伏線を張っている。

最後に飯塚が芝居を頼まれたあとに

「ただでさえ芝居するのも嫌のなのに、それを冷静に」

と言うセリフがある。

ここで観客をコントに登場する角田と同じ目線で見させて「ここが今回の笑うポイントですよ」とさりげなく提示している。

状況説明伏線コントの見方

これをたった4分間の中に自然に詰め込み、観客が笑いやすい環境に整えている。

完璧なフリだ。

②小芝居の4分

このコントのメインパート

豊美が飯塚を後ろから驚かせるところで、一気に笑いのギアがあがるのが分かる。

「小芝居をしている」という部分で大きな笑いを取りつつ、「いいねぇー」「やってんねー」で細かい笑いも取りこぼさない。

4分で先ほどのフリをすべて回収する見事な展開。

③ツッコミの1分

豊美がはけて飯塚と角田のツーショットに戻し、怒涛のツッコミタイムが始まる。

飯塚のツッコミは感情が乗っているので、演技としても不自然ではなく観客も感情を重ね合わせることができてよりコントの世界に入っていける。

④振り返りの2分

正直、コントとしては③の段階で終わらせても綺麗な終わり方にはなる。

フリも完璧で笑いの回収も完璧、最後に一言ツッコんで暗転でも拍手喝采にはなる。

しかし、これより先の展開まで用意しているのが東京03の凄いところだ。

豊美がお手洗いから帰ってきたと同時に角田が飯塚が小芝居をしていたことをバラしてしまう。

これによって無理なく先の展開が作り出せる上に、のフリの4分に加えての小芝居の4分ものフリとして機能する。

フリの回収部分②ですら、後の展開のフリに変えれるのはお見事としか言いようがない。

ここで、飯塚の小芝居を振り返りさらに笑いを生み出す。

もう観客としては、ここでスタンディングオベーションさせてほしい。

ただ最後にもう一つ展開を用意している。

⑤逆転の1分

ここまで約11分を完璧なコントに仕上げたのにもかかわらず最後に衝撃のラストを迎える。

角田がはけてからのセリフ


飯塚「改めて、ご結婚おめでとうございます。」

豊美「ありがとう。悟志」

飯塚「え?角田にはうちらのコトは…?」

豊美「大丈夫。私たち2人は”何もなかった”っていう芝居を続ける」

暗転


えぇーーーーーーーーーーー!!!!!!

最後の10秒で今までの11分を全てフリに変える、逆転満塁サヨナラ展開が待っている。

これを「検索ちゃん ネタ祭り」で披露した時は「フェェェーーーー」と悲鳴が上がっていた。

この悲鳴は失敗ではなく、11分間の笑いがあったからこそ恐怖が引き立つという見事な脚本能力の成果だ。

演技力

先ほども言ったように、この「小芝居」というコントは他の芸人には決してマネできない。その要因の一つに【演技力】がある。

みなさんもご存知だろうが東京03は芸人の中ではトップの演技力を誇っている。

誰か1人ではなく、3人ともが連ドラや大河ドラマ、映画主演やCMなど幅広く演技の仕事をしている。


このコントで一番評価されるのは、やはり飯塚の小芝居だ。

まず始めに、「居酒屋にいる会社員」という設定でコントに入る。そしてその途中で「何も知らない同僚」というコント内演技も始める。二重に演技をしているのだ。

しかも、どちらの演技も完璧にこなす。違和感も全く与えずに、なおかつ笑いになっている。

さらに、脚本の⑤とも関連するのだが、最後の最後で始めから終わりまで「豊美と付き合っていることを隠していた」ということが浮き彫りになる。

1つのコントで3重に演技をしているのだ。

自分で3重に演技をするコントの台本を書くなんて、コント変態にもほどがある。


だからと言って、飯塚以外の2人は楽をしているというわけでもない。

豊本も「豊美」を演じているうえに、飯塚と同様「付き合っていることを隠している」ので二重に演技をしていることになる。

角田は「会社員の角田」しか演じていないと思われがちだが、実は飯塚が小芝居をしている最中は「飯塚には何も知らせていない角田」を演じているのだ。


このように全員が二重以上の役を演じることができる演技力を持っているからこそ、この「小芝居」というコントが成立している。

よくよく考えれば3人とも40を超えたおじさんなのに、ちゃんと豊美と飯塚の関係で悲鳴が上がっているのは女性と思わせる演技力の勝利だろう。

コントの【完成形】

東京03の「小芝居」は非の打ち所がない完璧なコントだ。

もはや【コントの完成形】と言っても過言ではない。

東京03は東京03で一つの完成形と言っていいほどのコントを生み出した。

それでも毎年単独ライブのツアーを続けているのは向上心の塊だと思う。

しかし、世の中にはいろんな角度のコントがある。

日常を切り取るかが屋やキャラコントの空気階段、ぶっ飛んだかもめんたるなどいろんなジャンルのコントがある。

東京03をきっかけにコントについて議論を深めるのはいかがだろうか?

(文:つちへん)

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コメント

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